旅に憧れ、神学校を辞めて羊飼いになった少年サンチャゴ。彼はやがて隠された宝を見つける夢を信じて、全てを捨ててエジプトへと旅に出た…。
　前作と違って、先が気になりどんどん読み進んぢゃう！もちろん、人生の教訓めいた知恵がちりばめられているけど、イヤミではなくてね。
　それにときどき、ずきっ！とする一節がある…。
毎日が同じ日の繰り返しだと嘆く少女に、少年は”毎日が同じだと言うことは、毎日起こってるすばらしいことに気がつかないからなのだ”と思うんだ。
　それから、少年を助けた商人が言う。
「おまえとわしとは違うんだ、おまえさんは夢を実現しようと思っているからね。わしはただ夢見ていたいだけなのだ。」
「何かを強く望めば、宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」…『大いなる力』なんて知らないけど、σ(-_-)もきっとできる限りの助力をするだろう。だって、私も後者の人間だから。普通の人間は、「夢を実現すること」が「夢」なんだから。
　砂漠の少女、ファティマ。彼女は夢を旅する多くの少年たちの理想像なんだろうな。そして少女はみな、自分が愛する少年の夢を諦めさせる原因になったのではないかと、恐れているものだから、少女たちの理想像でもあるのかも知れない。…でも、今の私の眼から見れば、ちょっと男性から見た、都合のいい女性像にも見えたりする。(爆)
　惜しむらくは、落ちがどっかで読んだお話だってとこかな。どこかの昔話にあったはず…でも、このお話の価値には、かかわりない、と思う。きっと、その昔話からインスパイアされて、このお話を書いたんだろうね。
　もし私が今、１５歳の少年で、このお話を読んだとしたら、きっと旅に出たくなったことだろう！永遠の少年たちに、オススメ！(^o^)/