攻殻機動隊Ghost in the Shellやイノセンスの原作にあたるコミックス。エピソードやおおよそのストーリーはこの中からとられているようだ。だが、雰囲気はかなり異なる。 映画と共通しているのは、ディテールにこだわっているところ。コマの間にも、びっしりと注釈や解説がかきこまれており、こういうのが好きな人はたまらないし、嫌いな人は頭が痛くなるだろう。もちろん私は前者。 おなじエピソードを使っていながら、映画版とコミックスではその描かれ方に開きがある。たとえば、ハッカー"人形使い"に利用され、脳内に偽りの家族との記憶を植え付けられたゴミ回収車乗務員…決して会うことも話すこともかなわない、妻子の記憶にこれからの生涯心を痛め続けるであろう映画のシーン。見ている方まで胸の痛くなる名場面だと思えるのだが、コミックスでは…。 登場人物たちの性格付けも、かなり明るめにシフトしているようだ。あまり深く考え込まない、悩まないような。特にバトーのキャラが違う。そして、こういうバトーももちろん嫌いぢゃない。 TVシリーズはあまり見ていないのだが、顔立ちなどから見ると映画よりTV版に近いのかも。特に素子が、かなり少女ちっくな顔立ちになっているところ。映画よりお転婆だしね。